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天台宗 福井山 鏡之坊の縁起

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 鏡之坊は天台宗の末寺で、鏡之坊教会というのが正式な名称です。寺は岡山県浅口郡寄島町字鏡という瀬戸内の海の見える景色のとてもよい小高い丘の中腹にあります。寺の創建は、永禄元年(1558年)、佐方の住人鬼打山城主藤沢兵部大夫秀清によって創建されたといわれています。この藤沢秀清は、もと信濃の豪族、諏訪頼重の老臣で武田信玄に謀殺された主君の菩提とお家再興の祈願寺として阿弥陀如来、脇侍に薬師如来(上写真)、観音菩薩を奉じて鏡之坊に籠もって信仰した武士であると伝えられています。その後、戦乱や、また江戸時代に岡山藩城主、池田光政公の寺社排斥によって焼き討ちに遭い、十二坊あった寺も全て焼失してしまい、現在の阿弥陀堂は、後に再建されたものです。
 御本尊の阿弥陀如来像(下写真)は戦国時代の作で、寄島町に現存する仏像としては最も古く、町の指定文化財になりました(寄島町誌より)。(※現在は、岡山県浅口市の指定文化財になっています)

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